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養殖ライブロックで使用されるセラミックスは、職人が一つ一つ形状を作ったハンドメイドであり、それを高温度で焼成するセラミックス専用窯で多孔質に仕上げます。
表面には自然岩の岩肌を表現する為の特殊加工を施し、内部は輸送破損などを防ぐ必要硬度を保ちながら自然岩には無いセラミックス特有の多孔質形状となっております。
その分、天然自然岩に比べて軽く、ライブロック内部の還元機能の効果を追及出来ます。
また、セラミックスに見られる吸着ろ材としての基本的機能から、ライブロック表面でアンモニアを分解するなど硝化機能効果も天然ライブロック以上に期待出来るものとなっております。
ライブロック形状においては、出来るだけダイナミックで複雑なものを計画しておりますが、生成・養殖・輸送などの点で、破損や損失を防ぐ理由から現在のところ岩状の形状を基本として製造しております。
今後は、こうした課題をクリアーすべく、カルシウム成分の含有や硬質な枝状ライブロックなど、様々なバリエーションの養殖ライブロックをご紹介出来るように開発を進めております。



YCCでは、潮通しの良いリーフエッジに見られる赤い石灰藻の付着がメインとなるライブロックをプロダクトコンセプトにしております。
輸送等での腐敗などが生じるカイメンやホヤなどが付きにくい養殖手法を選択し、店舗への商品到着後すぐに販売出来るようにライブロックから亜硝酸塩等を出さない事を課題として取り組んでおります。
また、海域養殖での大きな課題でもある台風被害なども考え出来る限り避難出来る海域の申請や養殖棚の開発などにも取り組んでおります。
養殖ライブロックの普及には、大量のセラミックスの海域管理が必要となります。
その為には、様々な施策を行いながら進めていかなければなりません。
地球レベルでの気の遠くなる時間を掛けて生成熟成された自然の石灰岩で構成される天然ライブロックの価値は、養殖を通じて初めて理解出来るものでもありました。
こうした資源はノウハウだけを吸収してアクアリウム市場へ転用する事が、これからのマリンアクアリウムの課題だと思いますし、その為にアクアリストと共に相互理解を深めていく必要があるのだと思います。
YCCでは、現地での情報を出来る限り公開致します。
天然ライブロックが、どのような海域でどうのように生成されるのか、また、どうのようなライブロックがどのような海域で熟成されるのか、全てはアクアリウムの情報資源として重要な情報だと考えています。
その中でYCCの目指すべき養殖ライブロックを作り上げていく事が、これからのマリンアクアリウムを創造する事に繋がると考えております。



・キュアリングや出荷管理などを適性に行い、なるべくフレッシュな状態でお届けする事。
・販売状況に応じて絶えず安定した供給を実現する事。
上記は、養殖ライブロックにとっての重要なポイントだと考えております。
YCCの陸上施設はリーフエッジから海岸までの距離がとても近い場所にあり、陸上でリーフ環境をそのまま再現出来る水槽として建設されています。
平均水量10t以上の養殖用ベースタンクから必要に応じて増設出来る臨時水槽が設置されており、コントロールされた天然海水循環を行っております。
YCCでは、こうした施設で水揚げされたライブロックを出荷用に管理して必要に応じた柔軟な発送が出来るよう体制を整えております。
ライブロックにおいては、その機能的役割や目的から初期的なトラブルが無ければ現在の認識以上のパフォーマンスを発揮する生体商品だと考えております。
これは、天然海水やライブサンドなどがアクアリウム環境に合致する程度でフレッシュな状態であると驚くほどの効果を発揮するのと同じです。
それには、ユーザーや取り扱い店舗の水槽状態など、色々とタイミングもあるかと思います。
出来る限りこうした状況に合わせていく事が、養殖ライブロックの効果性を追及する事でもあり、養殖業者が理解しなければならない事だと考えております。